【No335】国家資格等のオンライン・デジタル化の開始について
令和6年8月2日、デジタル庁は「国家資格等のオンライン・デジタル化」に関する情報を公表しました。令和6年8月6日から介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理師の4資格からオンライン化を開始します。今回の医業経営FP Newsでは、当該政策内容についてご案内します。
1.概要
現行では、多くの国家資格等に関する手続きは紙媒体を前提に運用されていますが、マイナンバー法の改正等により、84の国家資格等がオンライン・デジタル化の対象となりました。
これを踏まえ、2024年8月6日から各省庁が所管する国家資格等の手続きにおいて、マイナポータルにてオンライン申請等を可能とします。なお引き続き紙での手続きも可能です。資格保有者にて手続方法は選択できます。また、住民基本台帳ネットワークシステム及び情報提供ネットワークシステムとの連携等により、資格保有者等にとっては、各種申請手続における添付書類の省略等とマイナポータルを活用した資格の証明が、行政機関等にとっては資格管理事務の効率化と資格情報の正確性の担保が実現できることとなります。
デジタル庁「国家資格等のオンライン・デジタル化」より引用
2.対象の資格
令和6年11月頃に医師をはじめとする27資格、令和7年3月頃に栄養士をはじめとする11資格のオンライン・デジタル化を開始する予定です。
デジタル庁「令和6年8月6日(火)より国家資格のオンライン・デジタル化が始まります」より引用
3.利用方法
マイナポータルから手続きをします。マイナポータルにてご自身のマイナンバーカードと国家資格の情報を連携するための設定(初期設定)を行うことにより、お持ちの国家資格に関する各種申請やデジタル資格者証を取得できます。以下は初期設定の手順です。
1. マイナポータルへログインする
2.「さがす」から「#国家資格」または「証明書」を押下する
3.「国家資格の登録・各種申請」から「資格を追加する」を押下し、登録する国家資格を選択し、その後の手続きは画面の案内に従って操作してください
初期設定が完了後、マイナポータル上でお持ちの国家資格に関する各種申請やデジタル資格者証の取得が可能となります。なお、各操作の詳細については国家資格オンライン化サービス紹介をご確認ください。
デジタル庁「国家資格等のオンライン・デジタル化」より引用
4.デジタル資格者証の活用例
資格保有者が提示・提出したデジタル資格者証に付された二次元コードを検証者側がデジタル資格者証の検証サイトで読み取り、資格の有効性及び真正性(改ざんなどがされていないこと)を検証できます。
デジタル庁「国家資格等のオンライン・デジタル化」より引用
デジタル庁「デジタル資格証の活用方法」より引用
5.今後について
マイナンバーカードをスマホに搭載するための改正マイナンバー法などが先の国会で成立しました。
来春、iPhoneから実現予定で、PDFではなく、国際標準に基づくマシンリーダブルな証明書(mdoc方式)を搭載し、ウォレットアプリで利用できるようになる予定です。
同様に、運転免許証をはじめ、各種の証明書のスマホ搭載についても、今後検討・実施していく予定です。
デジタル庁「国家資格等のオンライン・デジタル化の開始について」より参照
(文責:税理士法人FP総合研究所)