【No318】マイナ保険証の利用促進等について②

令和6年4月10日に厚生労働省は、マイナ保険証の利用率を向上させるため、令和6年5月~7月を「マイナ保険証利用促進集中取組月間」としてマイナ保険証の利用人数の増加量に応じて、最大10万円(病院は20万円)を一時金として支給することを公表しました。マイナ保険証の利用促進に関しては、医業経営FPNewsNo.311でもご案内しておりますので併せてご確認ください。

今回の医業経営FPNewsでは、従来の支援策からの変更点と併せて支給要件等をご案内いたします。

 1.オンライン資格確認の利用状況

令和6年3月分のオンライン資格確認の全体に占めるマイナ保険証の利用状況は、病院で1,173,029件(12.5%)、医科診療所では4,168,716件(5.2%)、歯科診療所で1,303,917件(10.2%)、薬局では3,457,288件(4.1%)となっており、令和5年12月時点と比較し利用割合は増加傾向にはありますが依然低い水準となっております。

 厚生労働省「マイナ保険証の利用促進等について」1頁より引用

2.支援策の変更点

医業経営FPNewsNo.311でもご案内しておりましたが、マイナ保険証利用促進のための医療機関等への支援策の一部が今回の公表により変更されることとなります。

従来は、以下の要件に基づき支援額が決定されることとなっておりました。

①「令和5年10月のマイナ保険証利用率」と「令和6年1月~5月のマイナ保険証の平均利用率・総利用件数」とを比較して、5%以上増加した場合、増加率(最低5%以上~最高50%以上)に応じて1件あたり20円~120円を支援する。

②「令和5年10月のマイナ保険証利用率」と「令和6年6月~11月のマイナ保険証の平均利用率・総利用件数」とを比較して、10%以上増加した場合、増加率(最低10%以上~最高50%以上)に応じて1件あたり40円~120円を支援する。

今回の変更では①の支援金は継続したまま、②の支援金を下記の3.医療機関等におけるマイナ保険証利用促進のための支援に記載している方法に変更することとなりました。

厚生労働省「マイナ保険証の利用促進等について」6頁を参照

厚生労働省「マイナ保険証の利用促進等について」6頁より引用

3.医療機関等におけるマイナ保険証利用促進のための支援

2024(令和6)年5月~7月のいずれかの月のマイナ保険証利用人数について、2023(令和5)年10月実績及び同月利用人数からの増加量に応じて、最大10万円(病院は20万円)が一時金として支給されます。

この一時金は、以下の表をもとに算定されることとなります。

厚生労働省「マイナ保険証の利用促進等について」4頁より引用

その他にも、以下の事項を実施することが支援金の支給条件とされています。

・窓口での共通ポスターの掲示

・来院患者へのお声かけ、マイナ保険証の利用を求めるチラシの配布の徹底

  厚生労働省「マイナ保険証の利用促進等について」4頁を参照

厚生労働省「マイナ保険証の利用促進等について」5頁より引用

(文責:税理士法人FP総合研究所)