【No295】新型コロナウイルス感染症に関する10月以降の見直し等について
厚生労働省は令和5年9月15日に、新型コロナウイルス感染症の令和5年10月以降の医療体制に関する方針を公表しました。現在全額公費となっている治療薬は、一定の自己負担を求めることとなりました。また、入院費補助は現行の半額となる1万円とし、診療報酬についても、点数の見直しが行われています。今回の医業経営FPNewsでは、新型コロナウイルス感染症に関する10月以降のこれらの見直し等についてご案内致します。
1.見直しの基本的な考え方
令和5年3月の政府決定時点では、病床確保料等の特例措置については、令和5年9月末までを目途とし、感染拡大への対応や医療提供体制の状況等の検証の結果に基づき、必要な見直しを行うこととしていました。
これを踏まえ、令和5年10月以降の見直しの基本的な考え方は以下のとおりです。
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に関する10月以降の見直し等について」引用
2.患者等に対する公費支援
コロナ治療薬や入院医療費の自己負担分に係る公費支援については、患者の急激な負担増が生じないように配慮しつつ、見直しを行った上で継続することとされています。
具体的には、令和5年9月末まで全額公費負担でしたが、令和5年10月以降は1割負担患者は3,000円、2割負担患者は6,000円、3割負担患者は9,000円を上限として薬剤費の一定程度の負担が求められることになります。
また、入院医療費における高額療養費について、上限額から1万円を減額した金額を当面の上限とすることとなります。
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に関する10月以降の見直し等について」引用
3.診療報酬の取り扱い
診療報酬上の特例措置について、現場の実態等も踏まえつつ、点数の見直しを行うこととされています。
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に関する10月以降の見直し等について」引用
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に関する10月以降の見直し等について」引用
4.その他
上記の他、事前に病床を確保した医療機関に支給されてきた病床確保料や高齢者施設等への支援についても見直しが行われています。詳細については、厚生労働省ホームページをご確認ください。
(文責:税理士法人FP総合研究所)