【No211】令和3年度新型コロナウイルス感染症対応医療機関労災給付上乗せ補償保険加入支援事業について
厚生労働省では昨年から、新型コロナウイルス感染症への対応を行う医療機関において、勤務する医療資格者が感染した際に労災給付の上乗せ補償を行う民間保険に加入した場合に、保険料の一部を補助することにより、医療資格者等の収入面の不安等を解消して離職防止等につなげ、新型コロナ対応医療機関等の運営の安定を図る目的で、労災給付上乗せ補償保険加入支援事業を行っています。
これまで、令和3年度当該事業は令和3年4月1日から令和3年9月30日までに契約し、契約の始期がある補償保険が対象となっていましたが、令和3年9月27日発表の厚生労働省交付要綱に記載されているとおり、対象となる保険の期間が延長され、令和3年4月1日から令和4年3月31日までに契約、始期がある補償保険が対象となりました。
今回はこの新型コロナウイルス感染症対応医療機関労災給付上乗せ補償保険加入支援事業について、ご案内します。
1.対象となる医療機関等
都道府県等の要請を受けて新型コロナへの対応を行う次のいずれかの保険医療機関等
(1)重点医療機関、協力医療機関その他の都道府県が新型コロナ患者・疑い患者の入院受入れを割り当てた医療機関
(2)都道府県から役割を設定された帰国者・接触者外来を設置する医療機関、都道府県、政令市及び特別区から役割を設定された地域外来・検査センター、都道府県から指定された発熱患者等の診療又は検査を行う医療機関(診療・検査 医療機関(仮称))
(3)都道府県、政令市及び特別区からの依頼又は委託等により宿泊療養・自宅療養の新型コロナ患者に対するフォローアップ業務、受入施設での対応等に従事する医療資格者等が勤務する医療機関等
※(3)の医療機関等の場合、補助対象は、当該フォローアップ業務、受入施設での対応等に従事する医療資格者等に係る年間の保険料の一部となります。
(4)都道府県、政令市及び特別区から役割を設定された地域外来・検査センターに出務する医療資格者等が勤務する医療機関等
※(4)の医療機関等の場合、補助対象は、地域外来・検査センターに出務する医療資格者等に係る年間の保険料の一部となります。
2.対象となる医療資格者等
次の医療資格を有する者等
医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、診療放射線技師、診療エックス線技師、臨 床検査技師、衛生検査技師、理学療法士、作業 療法士、視能訓練士、言語聴覚士、臨床工学技士、義肢装具士、救急救命士、歯科衛生士、歯科技工士、管理栄養士、栄養士若しくは精神保健福祉士又は当該医療機関において現に診療報酬による評価の対象となっている看護補助者等
3.補助基準額
医療資格者等の年間の保険料の2分の1(1人あたり1,000円を上限)
※ 剰余金を返還する保険契約の場合は、医療資格者等の年間の保険料から剰余金を控除した額の2分の1(1人あたり1,000円を上限)
4.対象となる労災給付上乗せ補償保険
次の(1)を満たす民間保険((1)及び(2)を満たすものを含む。)であって、令和3年4月1日から令和4年3月 31日までの間に、契約を締結し、契約の始期があるもの
(1)休業補償
被用者が業務において新型コロナに罹患して休業し、労働基準監督署の労災認定を受けた場に、労災給付の上乗せ補償を行う保険
(2)死亡補償又は障害補償
被用者が業務において新型コロナに罹患して死亡し、又は障害が残り、労働基準監督署の労災認定を受けた場合に、死亡補償金又は障害補償金を給付する保険
※「令和2年度新型コロナ対応医療機関労災給付上乗せ補償保険加入支援事業補助金」による補助を受けた医療機関等は、同じ保険契約に重複して補助を受けることはできませんが、令和3 年4月1日から令和4年3月31日までの間に、新たに契約を締結し、契約の始期がある保険契約の年間の保険料について本補助金の申請をすることができます。
5.申請書の提出期限
令和4年2月26日(当日消印有効)
※申請手続きの詳細につきましては、厚生労働省ホームページをご確認ください。
「令和3年度新型コロナウイルス感染症対応医療機関労災給付上乗せ補償保険加入支援事業」についてより引用
(文責:税理士法人FP総合研究所)