【No186】中小法人・個人事業者のための月次支援金について
医業経営FPNews【No.184】でご案内しました、一時支援金とは別に新たに月次支援金の制度概要が経済産業省から公表されました。この制度は、4月以降の緊急事態措置又はまん延防止等重点措置に伴い、令和3年の月間売上が令和元年(平成31年)年又は令和2年の同月比で50%以上減少した中小法人・個人事業者等への支援金となっており、一時支援金を受給された方でも要件を満たせば申請することが可能となります。
制度の詳細は5月中旬に公表される予定であり、給付要件等について変更となる可能性がありますが、4月30日時点で公表されている制度概要についてご案内します。
1.制度の概要
令和3年4月以降に実施される緊急事態措置又はまん延防止等重点措置に伴う、「飲食店の休業・時短営業」や「外出自粛等」の影響により、売上が50%以上減少した中小法人・個人事業者等に対して月次支援金が支給されます。
2.支給対象者
(1)緊急事態措置又はまん延防止等重点措置に伴う飲食店の休業・時短営業又は外出自粛等の影響を受けていること。
(2)令和3年の月間売上が、令和1年(平成31年)又は令和2年の同月比で50%以上減少していること。
※ただし、地方公共団体による休業又は時短営業の要請に伴う協力金の支払対象の事業者については、当該協力金が新型コロナウイルス感染症対策対応地方創生臨時交付金を用いている場合には、月次支援金の給付対象外となります。
3.給付額
給付額は、令和1年(平成31年)又は令和2年の基準月の売上-令和3年の対象月の売上
ただし、中小法人等は上限20万円/月、個人事業者等は上限10万円/月となります。
出典:『経済産業省ホームページ』2021年4月30日時点版 月次支援金の概要について1頁 月次支援金の概要
4.申請手続
(1)初めて月次支援金を申請する場合、申請前に登録確認機関において事前確認を受ける必要があります。
なお、申請者の利便性を高めるために、2回目以降の申請では、事前確認を受ける必要はありません。また、一時支援金を受給した事業者についても、月次支援金を申請するために改めて事前確認を受ける必要はありません。
(2)令和3年4月以降に緊急事態措置又はまん延防止等重点措置が実施された月のうち、同措置の影響を受けて、売上が前年又は前々年比で50%以上減少した月を対象月として選択して、基本情報を入力したうえで、必要書類を添付して、申請します。
(3)なお、同措置が複数月に及ぶ場合や新たに同措置が実施されて対象月が増えた場合などは、それぞれの月において、売上が50%以上減少し、必要な要件を満たせば、申請を行うことができます(一つの対象月につき、申請・受給は1回のみ)。
出典:『経済産業省ホームページ』2021年4月30日時点版 月次支援金の概要について3頁 事前確認の概要
5.提出書類等
月次支援金の申請に必要な書類は下記のとおりです。
(1)一時支援金を受給しておらず、かつ、初めて月次支援金を申請する場合
①令和1年・令和2年の確定申告書
②令和3年の対象月の売上台帳
③通帳
④宣誓・同意書
⑤履歴事項全部証明書(中小法人等)
本人確認書類(個人事業主等)
(2)一時支援金を申請し受給している場合若しくは月次支援金の申請が2回目の場合
①令和3年の対象月の売上台帳
②宣誓・同意書(※)
(3)補足事項
①提出書類のほかに緊急事態措置又はまん延防止等重点措置の影響を受けたことを示す証拠書類の保存が必要となります。(詳細は、5月中旬に公表予定)
②証拠書類等及び給付額の算定等に関する特例を措置する予定です。(詳細は、5月中旬に公表予定)
※月次支援金の申請の際に、必ず1度は宣誓・同意書はを提出する必要があります。2回目以降の申請には、宣誓・同意書を再度提出する必要はなく、オンライン上で宣誓・同意事項の確認がされます。
※提出書類が省略できるのは以前に申請した支援金が給付されている場合で、申請中・審査中の場合には省略することはできません。
出典:『経済産業省ホームページ』2021年4月30日時点版 月次支援金の概要について5頁 事前確認及び提出書類の簡略化
6.一時支援金と月次支援金の制度比較
(文責:税理士法人FP総合研究所)