【No375】令和3年度補正予算「事業承継・引継ぎ補助金」の申請受付開始

 事業承継やM&A(事業再編・事業統合等。経営資源を引き継いで行う創業を含む。)を契機とした経営革新等への挑戦や、M&Aによる経営資源の引継ぎ、廃業・再チャレンジを行おうとする中小企業者等が活用できる「事業承継・引継ぎ補助金」の申請受付が開始されました。

(1)事業目的

 事業承継・引継ぎ補助金は、事業再編、事業統合を含む事業承継を契機として経営革新等を行う中小企業・小規模事業者に対して、その取組に要する経費の一部を補助するとともに、事業再編、事業統合に伴う経営資源の引継ぎに要する経費の一部を補助する事業を行うことにより、事業承継、事業再編・事業統合を促進し、我が国の経済の活性化を図ることを目的とする補助金です。

(2)申請受付の概要

 本補助金は、事業承継・引継ぎ補助金(経営革新)、事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用)、事業承継・引継ぎ補助金(廃業・再チャレンジ)の3種類の補助金から構成されています。

 さらに、事業承継・引継ぎ補助金(経営革新)には、創業支援型、経営者交代型、M&A型の3種類、事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用)には、買い手支援型と売り手支援型の2種類があります。

 類型ごとに補助上限額等が異なるため、どの類型に該当するか確認の上、交付申請を行いましょう。

(3)申請方法

 本補助金の申請書の提出方法はインターネットを利用した「電子申請(Jグランツ)」のみでの受付となっています。Jグランツの申請には、事前にGビズIDプライムアカウントの取得が必要となります。GビズIDプライムアカウントの取得には1~2週間程度(混雑時には3週間程度)が必要となるため事前準備を早めに進めましょう。

(4)各補助金交付までの流れ

(出典:事業承継・引継ぎ補助金Webサイト https://jsh.go.jp/r3h/ )

(5)不正受給に関する注意喚起

 補助金の申請にあたって、「虚偽の申請による不正受給」、「補助金の目的外利用」や「補助金受給額を不当に釣り上げ、関係者へ報酬を配賦する」といった不正な行為が判明した場合は、交付規程に基づき交付決定取消となるだけでなく、補助金交付済みの場合、加算金(年10.95%の利率)を課した上で当該補助金の返還を求められます。

 また、交付決定の取消しを受けた者は、事務局から新たな補助金等の交付を一定期間行わないこと等の措置を執るとともに、不正内容の公表等を受けることや「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」第29条に基づき、5年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金または両方に処せられる可能性があります。

(文責:税理士法人FP総合研究所)

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